令和2年度に小学校1年生から6年生を対象に実施した県独自の体力・運動能力調査(50m走)の結果、走力の低下が見られたことから、1人1台端末が整備された状況を生かして体育の授業で活用することで、児童の走力向上を図るための授業用動画を作成しました。
1 動画内容
【対象学年】小学校1年生から3年生まで
(1)前もって見ておこう(1分30秒)
小学校の体育で行う、全4時間の「走ること」の授業の冒頭で児童が視聴することで、授業の見通しを持つための動画です。小学校1年生から3年生が活用することを想定した動画であるため、走っている時のスピードを可視化するために、児童のズボンの後ろにビニル紐をしっぽに見立てて着けるなど工夫しています。これにより、児童が「しっぽが浮いているからスピードに乗った走り方になっているね。」と互いに確認し合うことができます。
(2)速く走るコツ(5分)
実際に児童が走っている様子から、良い走り方と課題のある走り方を見比べ、児童が自分の課題に合わせて見直すことができる動画です。
課題のある走り方、スピードにのりやすい走り方の順に構成しており、教員が教室内の大型スクリーンで見せ、どうすれば速く走ることができるか、動画を止めて話し合い活動をするといった活動を行うことができます。
また、走っている姿を仲間と互いに撮影し合い、1人1台端末を用いて自分の走り方と良い走り方の動画を見比べることもできます。
2 期待される効果
・児童は、1人1台端末を活用することにより、自分の課題に合った動画を見たいタイミングで繰り返し確
認することができるため、必要な動きを身に付けることができます。
・教員は、手本を見せる必要がなく、準備時間を短縮することができるため、児童が活動する時間を確保す
ることができます。
3 今後について
8月23日から26日に、県内全ての小学校の体育担当教員が参加する研修会を実施し、動画を紹介するとともに、各教員は研修後に授業計画を作成します。
各市町教育委員会を通じて動画のデータを学校に送付し、動画を活用した授業ができるようにします。また、県内15校のモデル校において、事前事後の50m走の記録を測り、動画を活用した授業の効果を検証します。小学校4年生から6年生対象の動画は、現在作成中です。