県民の皆様へ
3月4日、中部国際空港に到着された方が、新型コロナウイルスに感染していることが確認されました。この方は三重県の住民ですが、お仕事のため主にカンボジアに居住されている方です。
患者の方については、3月4日に名古屋検疫所中部国際空港検疫所支所がPCR検査を行っており、現在愛知県内の医療機関に入院されています。
新型コロナウイルスについては、3月4日現在の厚生労働省資料によると、国外では78の国・地域で9万2,062人の患者がおり、そのうち3,187人が死亡している状況です。また、韓国、イタリア、イランなど、最近では中国以外の国でも感染者が増加しています。
世界でのこのような状況や、県内における陽性患者の発生事例がいずれも海外渡航者であることをふまえ、県民の皆様におかれましては、不要不急の海外旅行等を控えていただくとともに、出張等において海外に渡航される場合であっても、咳エチケットや手洗い、うがい、アルコール消毒等、感染予防の徹底をお願いいたします。
万が一、海外への渡航中等に体調に不安を感じた際は、症状の悪化や感染拡大を防止するため、積極的に現地の医療機関を受診いただくとともに、自主的に率先して空港検疫所の健康相談室にご相談いただきますようお願いいたします。
他県では、ライブハウスや屋形船などにおいて、クラスターとよばれる集団の感染が発生しています。今後の国内での感染拡大を最小限に抑えるために、一つのクラスターから次のクラスターの発生を抑えることが重要です。「換気が悪く」、「人が密に集まって過ごすような空間」でクラスターが発生しやすいことがわかっていますので、不特定多数が接触するおそれのある不要不急のイベントについては、できるだけ控えていただきますようお願いします。また、万が一、他県でクラスターの発生が報告された場所にいらっしゃった方は、ご自身、そして周囲の方の安全・安心のため、至急、お近くの保健所等に連絡をいただき、検査を受けていただきますようにお願いします。
また、事業者の皆様におかれましては、急激な経営環境の変化に対応したセーフティネット資金による資金繰り支援を行うとともに、国の雇用調整助成金も順次特例措置が拡大されていることから、これを積極的にご活用いただき、従業員の雇用維持に努めていただくようお願いいたします。
今、県内の健康被害を最小限に抑える上で、大変重要な時期を迎えています。
県としても、県民の皆様の不安解消、感染拡大の防止に向けて、国や関係機関との連携を密にし、迅速かつ適切に対応できるよう「オール三重」で感染拡大の防止に向けて全力を挙げて取り組みますので、県民の皆様におかれましても、既に感染予防に取り組んでいただいておりますが、改めて不要不急の海外旅行等の自粛と感染予防の徹底をお願いいたします。
令和2年3月5日
三重県知事 鈴木 英敬