結核とは
結核は、結核菌という細菌が体の中に入ることによって起こる、日本最大の感染症です。毎年新たに2万人程度の患者が発生しており、2千人程度が結核により亡くなっています。世界的にみても日本はまだ結核の中まん延国という状況です。患者の咳やくしゃみによって飛び散った結核菌を吸い込むことによって感染し(空気感染という)、一般的には肺の内部で増えて、咳、痰、呼吸困難等の症状を呈することが多いですが、肺以外の腎臓、骨、脳など身体のあらゆる部分に影響を及ぼすことがあります。また、結核菌に感染した場合、免疫力の作用により必ずしもすぐに発症するわけではなく、体内に留まったのち、免疫力の低下とともに再び活動を開始し、発症することがあります。
結核の症状
結核菌は主に肺の内部で増えるため、咳、痰、発熱、倦怠感、呼吸困難等、風邪のような症状を呈することが多く、食欲不振、体重減少といった症状を呈することもあります。特に、小児や高齢者で症状が現れにくく、小児では全身に及ぶ重篤な結核につながりやすいため、また、高齢者は診断の遅れによる感染拡大のおそれがあるため、注意が必要です。風邪のような症状が2週間以上続く場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
結核の治療
もし結核と診断されても、主治医の指示のもと、6~9ヶ月間、毎日服薬すれば治る病気です。しかし、服薬期間が長いこともあり、症状がなくなったことで、服薬を途中で止めてしまうと治りません。それどころか、菌は抵抗力をつけ、薬が全く効かない薬剤耐性菌になることもあります。 薬の飲み忘れを防ぐために、周囲の方々が、患者が服薬するところを目の前で確認し、支援する方式(直接服薬確認療法 DOTS(ドッツ:Directly Observed Treatment, Short-course))が推進されています。結核の治療にかかる費用について
結核の治療にかかる費用については「公費負担制度」があります。(勧告による)入院、通院等の違いにより申請方法や負担割合が異なります。詳しくは下記の相談窓口までお問合せください。相談窓口
結核に関するご相談は、下記の相談窓口へご連絡ください。9月24~30日は結核予防週間です
毎年9月24日から30日までを「結核予防週間」として、県内各保健所にて結核予防に関する普及啓発などを行っております。これを機会に、結核の正しい知識を知りましょう。外部リンク
結核についての詳しい情報は、下記ホームページを参考にしてください。【厚生労働省】
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou03/index.html
【厚生労働省検疫所】
http://www.forth.go.jp/useful/infectious/name/name65.html
【国立感染症研究所】
http://www.nih.go.jp/niid/ja/diseases/ka/tuberculosis.html
【公益財団法人結核予防会結核研究所】
http://www.jata.or.jp/index.php