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  7.  反り・変形・ばち:陶磁器製品欠点防止法の科学(三重、窯業研究室)
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平成21年03月05日

表面欠点「反り・変形・ばち」の防止法

現在、文献に記載されている「反り・変形・ばち」の欠点防止法を左欄に示します。右欄には、当研究会で検討した結果として、その意味(科学的理由)を示します。

反り・変形・ばち:製品の湾曲、だれ下がり、がたつき

欠点防止法 その意味(科学的理由)
1 原料の組成の改善(特にアルカリおよびアルカリ土類の量) 原料中のアルカリとアルカリ土類の量が多いと、適正な焼成温度幅が狭くなったり、焼成体にガラス成分が多くなり変形しやすい。
2 素地はい土の均一化 はい土が均一になっていないと、部分的に焼結状態が異なり、変形を生じる。
3 成形品に局所加圧の防止 成形体を局所的に加圧して変形させてしまうのを防止する。
4 形状の改善 大きな取っ手などバランスの悪い形状が原因で乾燥、焼成段階で変形を起こしやすい場合は形状を変更する。
5 乾燥の完全化 乾燥を完全に行い、焼成段階で急激な乾燥収縮が起こらないようにする。
6 燃焼速度の低速化 焼成の際、燃焼速度を低速化して、温度をゆっくりと上昇させることにより、均一に焼結を行う。
7 燃焼火度の適正化 燃焼火度を低下することで、変形を生じない適度な焼結状態にする。また、焼成火度を上昇することで、適度に変形し、がたつきをなくす。
8 窯詰め用道具の適正化 窯詰め用道具を適正化し、均一な焼成ができるようにする。また、棚板等の反りや凸凹をなくすことで製品接地面の変形をなくす。
9 素地・釉の適正化 素地に生成するガラス成分などを適量にして変形を防ぐ。釉に極度な応力がかからないように釉の組成を適正化する。また、釉(特にマット釉)の片面施釉によって応力が生じ、素地が変形する事がある。
10 乾式成形の圧力均一化 乾式成形(プレス成形)において、成形体に均一に圧力が加わるようにして、成形体の密度を均一にする。

本ページに関する問い合わせ先

三重県 工業研究所 窯業研究室 〒510-0805 
四日市市東阿倉川788
電話番号:059-331-2381 
ファクス番号:059-331-7223 
メールアドレス:mie_cera@pref.mie.lg.jp

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