伊勢湾貧酸素情報
平成18年度貧酸素情報
(第5報)
平成18年11月6日
三重県科学技術振興センター
水産研究部 鈴鹿水産研究室
底層では未だに2ppm以下の貧酸素水塊が分布しており,その範囲は前回調査時(10月12日)よりも拡大している。しかし,その位置は松阪-野間を結ぶ線よりも奥の三重県寄りとなって,全体としては消滅過程にあると考えられる。
11月1日の調査船「あさま」の定線観測によると,水温は,表面で20.3~21.5℃,10mで20.5~22.1℃,底層で21.3~22.3℃の範囲にあり,全層にわたって平年値よりも2~3℃も高い値であった。
塩分は表面で28.67~32.60,10mで30.93~32.91,底層で31.75~33.57の範囲にあり,平年並からやや高めであった。
DO(溶存酸素量)は,表面で7.1~9.3ppm,10mで3.5~8.3ppm,底層で0.8~7.1ppmの範囲にあった。底層では未だに湾中央部深所を中心に2ppm以下の貧酸素水塊(下図2ppm以下貧酸素水塊)が分布しており,その範囲は前回10月12日の調査時よりもむしろ拡大している。
しかし,その位置は松阪-野間を結ぶ線よりも奥の三重県寄りとなって,湾口部の底層から侵入した湾外水に押されており,全体としては消滅過程にあると考えられる。
*本年度は愛知県水産試験場と協力して貧酸素情報を収集しております。愛知水試ホームページhttp://www.pref.aichi.jp/suisanshiken/でも画像を見ることができます。
底層溶存酸素量水平分布(11月1日)