伊勢湾貧酸素情報
平成19年度貧酸素情報
(第5報)
平成19年11月2日
三重県科学技術振興センター
水産研究部 鈴鹿水産研究室
伊勢湾の三重県側沿岸域では、酸素濃度が低い状態が続いており、北部では2ppm以下の貧酸素水塊の形成が認められる。
10月30日の漁業取締船「神島」を用いての定線観測によると,表層は水温20.4~21.6℃,塩分28.72~32.17,DO(溶存酸素量)5.9~7.0ppm,10mでは水温20.7~21.9℃,塩分30.78~32.43,DO4.8~6.8ppm,底層は水温20.9~23.0℃,塩分31.24~33.28,DO0.5~6.6ppmの範囲内にあった。観測日が10月末であることを勘案すると,平年と比べて、水温は全層をとおして高めからかなり高め,塩分は表層および10m層では平年並みからやや低め、底層では概ね平年並みであった。DOは,表層でやや低めから低め,10mではやや低めであった。底層のDOは平年並みからかなり低めの範囲内にあった。三重県沿岸域では北部を中心に,依然としてDOが3ppmを下回る状態が続いており,鈴鹿の沖から四日市前にかけては2ppm以下の貧酸素水塊が観測されている。貧酸素水塊の規模は前回9月末の観測と比較して縮小しているものの,引き続き警戒が必要である。
*本年度は愛知県水産試験場と協力して貧酸素情報を収集しております。愛知水試ホームページhttp://www.pref.aichi.jp/suisanshiken/でも画像を見ることができます。
底層溶存酸素量水平分布(10月30日)