平成18年2月13日
イカナゴ情報(H18-5号)
三重県科学技術振興センター
水産研究部 鈴鹿水産研究室
2月9日に伊勢湾全域において,イカナゴ仔魚の採集調査を実施しましたので,その概要を報告します。 前回同様、イカナゴ仔魚はほぼ湾内全域の測点で採集されましたが、湾内全測点の平均採集尾数は前回調査時(130尾/m2)より若干増加し175尾/m2となりました(表1)。これは湾口で,後続群となるフ化直後仔魚(全長4mm台,図1)が新たに採捕され始めたためです。
表1 ボンゴネットによるイカナゴ仔魚採集量(全観測点平均値)
第1・2群の体長は15~20mmに達していますが,成長して遊泳力もつきボンゴネットでは採集できなくなってきたため,採集割合は減少しています(図1)。
図1 採集されたイカナゴ仔魚の体長組成
図2には各測点における仔魚採集尾数を昨年の同時期のものと比較して示しました。昨年よりも湾内全域で数が多く,後続群の湾内への加入も順調と思われます。
図2 ボンゴネットによるイカナゴ仔魚採集量(単位:尾/m2、●数字無は曳網無)
第1群の体長は早いものでは20mmを超えており,今後試験曳きの結果等を踏まえて解禁に向けての日程を調整していくことになると考えられます。 伊勢湾は平年よりも1~2℃程低い水温となっており,次回の調査では水温等環境調査を2月16日または17日に伊勢湾全域で予定しています。