県では、近年、急速に激化の様相を見せる風水害に対して万全の備えを進めていくため、「三重県新風水害対策行動計画」を策定しました。
1 趣旨
平成23年9月に発生した紀伊半島大水害は、三重県、奈良県、和歌山県の3県に死者・行方不明者88名を出すなどの甚大な被害をもたらしました。
また、平成26年8月には、全国各地で土砂災害が相次ぎ、広島市では大規模土砂災害により死者74名の大惨事となりました。県内においても、大雨特別警報への対応では、行政・住民双方に多くの課題を残しました。
さらに、竜巻も発生しています。大雪にも見舞われました。
「三重県新風水害対策行動計画」は、このように、近年、急速に激化の様相を見せ対応の厳しさを増している風水害に対して万全の備えを進めるため、今後の本県の風水害対策の方向性と道筋を示したものです。
計画には、風水害対策に総合的に取り組んでいくため、151の行動項目を掲げるとともに、計画期間中に特に注力する取組として、県民の皆さんが風水害について「知る・備える・行動する」ための「自助」の取組、消防団や自主防災組織など「地域の組織力」を充実・強化するための「共助」の取組、台風の発生から到達までの時間帯を有効に活用して万全の対策を講じるための「公助」の取組などを、重点的な対策として掲げました。
これらの取組を通じて、「防災の日常化」をめざすとともに、「自助」、「共助」、「公助」の力を結集させ、災害に強い三重づくりを進めていきます。
2 計画の位置づけ
「三重県防災対策推進条例」に基づく事業計画であり、「三重県地域防災計画(風水害等対策編)」を推進するための行動計画と位置づけます。
3 計画期間
平成27年度から平成29年度までの3年間とします。
4 計画の構成
第1章 計画策定の背景~近年の災害事例と国・県の取組~
第2章 計画策定の背景~近年の災害事例から見えてきた課題~
第3章 計画の基本的な考え方
第4章 計画の基本事項
第5章 課題解決に向けた重点的取組
○台風が近づいてくる直前の時間帯を有効に活用するための対策を進める
○土砂災害から命を守るためのハードとソフトが一体となった対策を進める
○洪水や高潮から命を守るためのハードとソフトが一体となった対策を進める
○「地域の組織力」を発揮できる防災人材を育成・活用するための対策を進める
○すべての県民が自分の住むまちで起こりうる風水害リスクを知り、自ら判断し行動できるた
めの対策を進める
○風水害対策の最前線で「公助」の役割を担う市町の災害対応力を充実・強化するための対策
を進める
○風水害による孤立に備え、また孤立からの早期解消に向けた対策を進める
第6章 行動計画
○災害予防・減災対策
○発災前の直前対策及び発災後対策
○復旧・復興対策