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支出に関する事務の執行について~内部統制の観点から~

第1 外部監査の概要
第2 監査結果

第1  外部監査の概要

1. 外部監査の種類

地方自治法第252条の37第1項に基づく包括外部監査

2. 選定した特定の事件

(1)外部監査対象

支出に関する事務の執行について~内部統制の観点から~

(2)外部監査対象期間

平成17年度(自平成17年4月1日 至平成18年3月31日)
(但し、必要に応じて過年度に遡り、また平成18年度予算額も参考とする。)

3. 特定の事件(テーマ)を選定した理由

昨年度は収入をテーマに選定し、賦課徴収事務等の適法性、効率性等を検証した。今年度はそれとは逆に支出の側からそれらを検証すべく支出事務全般の執行をテーマに採り上げた。執行伺いから始まる一連の支出事務は全ての執行機関が取り扱っているが、個々の支出事務に分解するとそれぞれの支出事務がもつ重要度は執行機関あるいは執行内容によってかなり開きがある。また出納機関が受け持つ支出事務は執行機関のそれとは目的、内容を異にする。このことから各部局が取り扱う支出事務を整理し、その特徴的事務あるいは例外的事務が適法に、また効率的に実施されているかを検証することは必要であると認めテーマを選定した。
 昨今、民間企業の間では内部統制の議論が盛んに行われている。米国あるいは日本の大企業の粉飾決算事件に端を発した会計不信を払拭し、市場の信頼を回復するために内部統制を今一度見直そうというものである。地方公共団体においてはこれまであまり議論されることはなかったと思われるが、官製談合や職員の不正事件が頻発するなかで、内部統制の重要性は民間のみならず官庁においても当てはまるのではないであろうか。
 日本公認会計士協会の地方企共団体監査特別委員会研究報告によると地方公共団体における内部統制について以下のように説明されている。

地方公共団体における内部統制は、住民の福祉を増進するために、地方公共団体の事務が、地方自治法第2条第14項から第16項までに定めるところに従って、適法かつ正確に行われるのみならず、経済性、効率性及び有効性の観点からも適切に執行され、その資産が適切に管理されるように、管理責任者(知事、副知事、出納長のほか各部門の管理に責任を有する局長、部長等の職にある者)によって構築される組織及び事務執行におけるすべての手続又は手段並びに記録から構成されている制度である。業務執行過程における違法ないし不当な処理の防止に重点をおく地方公共団体の内部統制にあっては、統制組織及び統制手続を中心に考えられる。

今回の監査では特に支出に関する事務を執行するうえで、三重県にどのような統制組織上あるいは統制手続上の問題が潜在しているのかを指摘し整理することが目的である。

4. 外部監査の方法

(1)監査の視点

・支出事務が「支出の4原則」に基づいて行われているか
 ①法令に違反していないこと
 ②予算に基づいたものであること
 ③債務が確定していること
 ④正当債権者への支払いであること
・例外的な支出事務が法令等に準拠し、かつ効率的に行われているか。

(2)主な監査手続

①関係法令、関係資料等の閲覧
 関係法令、決算資料、簿冊等を閲覧し、制度趣旨及び事務手続の流れ等を理解するとともに、支出事務を原則的支出事務及び例外的支出事務に再整理した。

②出納局、その他関係部局からの状況聴取
 出納局、その他関係部局から事務手続の具体的内容をヒアリングするとともに、より詳細な関係資料を入手閲覧して事務手続の具体的な運用状況を確認した。特に例外的な支出事務については要検討事項が潜在しているのではないかとの観点から重点を置いた。

③任意団体及び関係団体との取引の確認
 法人ではない任意団体及び事務局を預かる団体との取引については、一般的な業者との取引に比べてリスクが高いのではないかとの認識から、該当事項の有無の確認を行い特に留意して事務手続をチェックした。

④出納員の審査状況の確認
 三重県では出納員を執行機関に配置し審査を行っていることから、審査が適切に実施されているか否かを確認した。

5. 外部監査の実施期間

平成18年7月1日から平成19年1月31日まで

第2 監査結果

今回の監査の目的は、支出に関する事務を執行するうえで、三重県にどのような統制組織上あるいは統制手続上の問題が潜在しているのかを指摘し整理することであった。監査期間中に支出に関する不正事件も発生したが、監査対象として選定した支出事務についていえばその大部分は適切に執行されていたといえる。ただ、細かく見ていくと一部の部署又は一部の支出事務について不適切な事務執行が見られた。

各監査対象先の指摘事項を内部統制の観点から捉え、統制手続に関する事項と統制組織に関する事項に分類するとともに、統制手続については、さらに原則的支出事務、例外的支出事務に分けて整理すると、下記の別表1、別表2に示す結果となる。

統制手続上の問題については、本庁の部局及び地域機関の県民局では例外的支出事務に関する指摘事項が多く、その他の地域機関及び県立高校においては原則的支出事務に関する指摘事項が多かったといえる。これは、本庁の部局及び地域機関の県民局では手続上の疑問点が出た場合でも近くに気軽に質問できる職員が多いため容易に解決することができるのに対し、その他の地域機関及び県立高校においては職員数も限られているため疑問点を迅速に解決することが難しいということが原因の一つになっているのではないかと想定される。

また、統制組織上の問題については、本庁の部局では関係団体の事務に関して指摘事項があるのに対し、その他の地域機関及び県立高校では出納員審査機能に関して指摘事項が多かったといえる。

なお、指摘事項の具体的内容については各監査対象先の監査結果に記載しているが、これら指摘事項については、たまたま監査対象先で発見されただけで、他の部署でも同様の問題が潜在している可能性がある。なぜなら支出に関する事務はどの部署においても大なり小なり執行されているからである。そこで、他の部署でも参考にしてもらえるよう、指摘事項を統制手続及び統制組織の観点から再分類し整理した。
(※別表1、別表2についてはPDFファイル「概要」に記載)

支出に関する事務の執行について内部統制の観点から外部監査を実施したが、その結果の概要は以下のとおりである。

(1)契約事務の適切な執行

契約締結は執行伺いと並んで最も重要な統制手続である。業者及び契約金額を決定するにあたっては、決められた方法及び決められた流れに沿って手続を進めていかなければならない。契約締結に至るまでさまざまな手続があるが、これらを規則どおり実行すること自体が強力な統制手続となる。従って決められた方法を省略した場合あるいは決められた流れとは違う順番で手続が進められた場合、リスクは必然的に高くなる。今回の監査においては、明らかに規則から外れているもの、また表面的には規則どおり行われているように見えるものの、規則の趣旨から考えると逸脱しているのではないかと思われるものが散見された。

具体的には、随意契約における見積徴収業者の選定範囲を限定した事例、類似の複数工事を合算すると随意契約が認められる金額を超過する事例、納税確認を行っていない事例のほか、契約書の必要記載事項が漏れている事例、契約書の作成自体がなされていない事例等があった。

最も重要な統制手続である契約事務を適切に執行することによって、県が被るあるいは県民が負担するリスクを最小限に抑える必要があると考えられる。

(2)概算払と履行確認

補助金が概算払により交付されるケースは多いが、その場合、履行確認も交付決定を行った年度に実施しなければならない。つまり概算払いによる補助金の履行確認は新年度において行うことはできない。なぜなら、補助金の概算払いを行ったにもかかわらず、年度内に履行確認が実施されない場合には県の支出義務が確定したということはできず、未確定のまま支払いが行われたことになり支出の原則に抵触するからである。しかしながら3月31日までに履行確認が行われたことを示す明確な回答が得られない事例があった。

補助事業者からの実績報告に対して県が行う調査をもって履行確認の実施とする考え方もあるが、補助事業者からの実績報告書の提出は4月以降になることが多く、これに対する調査も必然的に4月以降にならざるを得ない。また、3月31日までに概算払精算書及び実績報告書を補助事業者から入手し、これをもって履行確認とする考え方もあるが、4月以降に入手している場合には3月31日までに履行確認したことにはならない。

履行確認は契約どおり業務がなされたか否かを確認するための重要な統制手続であるが、概算払いと結びついた場合は、その実施時期について特に留意する必要がある。

(3)契約変更事務の適切な執行

契約変更は例外的な支出事務である。したがって統制手続としての機能を発揮するためには、原則的な支出事務以上に厳格な執行が求められる。つまり設計変更によって契約変更する場合には、誰が見てもその変更理由が納得できるものでなければならない。しかし、今回の監査において、変更理由の該当項目に当たらないのではないかと考えられる事例、変更理由書に記載されている内容と実際の変更理由が一部異なっている事例、さらには工期延長に関する変更理由書が添付されていない事例もあった。

当初の契約事務を公平かつ厳正に執行することはもちろんのこと、契約変更事務については、特に変更理由の妥当性についての正確な判断と県民への説明責任を果たせるような変更理由の記述が求められる。

(4)前金払と保全措置

公共工事及び公共工事に係る調査・設計等の業務委託の前金払を行うときは、契約の相手方(請負業者)から保証会社の当該工事等に係る保証証書を提出させている。また工期延長を伴う変更契約の際には保証契約者(請負業者)に対し保証会社へ通知するよう指導しており、監査中にも、保証会社から通知済である旨の回答を得ている。ただ、請負業者の保証会社への通知は口頭でなされており、変更契約時のリスクを軽減するためには、書面での通知書を入手するかあるいは県の書類に通知を確認した旨を記録しておく必要があると考えられる。

また公共工事以外の業務委託に関しても前金払が行われる場合があるが、前金保証制度は公共工事に限られるため、保全措置がなされていないケースもあった。

前金払のリスクに対する保全措置として、特に契約変更時あるいは公共工事以外の業務委託時には留意する必要がある。

(5)出納員の審査機能

平成12年度までは、出納局に属する出納員が本庁と地域機関で、出納長から審査権限の委任を受け審査を実施してきたが、平成13年度からは新財務会計システムの導入に伴い、各執行機関での自己決定に基づく執行面の効率化をめざして、出納長から審査権限の委任を受けた出納員を執行機関に配置し、審査を実施するようになった。この仕組みは効率的であるのは事実であるが、内部統制の観点からするとやはり自己審査となるのではないかというリスクが残存している。

ただ、そのリスクの度合いは各所属の規模によって異なる。つまり、本庁の部局及び県民局では出納員の独立性が高くリスクは低いのに対し、その他の地域機関及び県立高校では人員の関係から出納員の独立性が低くリスクは高くなっている。平成18年6月に公布された新会計規則では、各所属において複数の出納員が設置できるように改正されているが、今後はこの現状を踏まえた上での、リスクマネジメントが必要になると考えられる。

(6)関係団体の事務

県の直接の業務ではないが、県職員が公的な立場で実際の事務に関わっている団体、いわゆる関係団体については、その必要性は理解できるものの、内部統制の観点からするとやはり自己取引となるのではないかというリスクが残存している。平成10年度から、関係団体に対する事務支援の見直しを進めており、関係団体の数は平成10年度の447団体から平成17年度の89団体まで減少しているが、少なくとも補助金等の支出が県から行われる場合には、透明性を高めるために、事務局長と室長の兼務は解消すべきであると考えられる。

(7)労働契約に対する対価としての手当

知事部局及び警察の管理職以外の職員については、勤勉手当の算定上の基礎額に扶養手当及びこれに対する地域手当が加算されているが、勤勉手当は勤務成績に応じて支給される手当であり、勤務成績とは直接関係のない扶養手当及びこれに対する地域手当を算定の基礎額に加算することは望ましくない。

また、知事部局の職員は、課長級より下位の職員に対する勤勉手当の成績率に反映する評定制度はなく、勤務成績に応じて手当が支給されているのは、課長級(課長補佐級の室長を含む)以上の職員であり、全職員の13%程度にしかすぎない。また、教職員の場合、平成17年度から新たな評価制度が試行されているが、平成18年度に実施する新たな教職員評価制度の対象は、管理職員のみであり、また、当該制度に基づく評価と勤勉手当の支給額とは直接リンクしていない。

その結果、昇給内申報告制度上の評価が低く、昇給が見送られた低い評価の職員に対しても一律の勤勉手当が支給される結果となっている。

勤勉手当の支給の趣旨を勘案すると、知事部局の職員においては課長級より下位の職員及び教職員のすべてに対しても評価制度を導入し、評価結果に応じた支給とする見直しが必要である。

各監査対象先に対する個別の指摘事項(PDF 66KB)

本ページに関する問い合わせ先

三重県 総務部 総務課 企画総務班 〒514-8570 
津市広明町13番地(本庁3階)
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