令和6年9月6日付けで、下記のとおり懲戒処分及び文書訓告を行いました。
記
1 処分実施日 令和6年9月6日
2 懲戒処分に係る被処分者、根拠法令、処分内容及び処分対象事案の概要
(1)鈴鹿市立明生小学校 教頭(女性51歳)
・ 根拠法令 地方公務員法第29条第1項第1号及び第3号
・ 処分内容 減給10分の1、2月
・ 概 要
上記の者は、令和6年1月19日午前6時39分頃、出勤時、自家用車を運転し、津市内の同人宅駐車場から市道に後退して進出する際、後方左右を注視することなく、道路を歩行中の高校生に気づかず、自車の後部を同生徒に衝突させ、路上に転倒させました。その結果、同生徒に加療約3か月間を要する左膝外側半月板損傷の傷害を負わせました。
この事故により、同人は、過失運転致傷により罰金50万円の刑事処分を受けました。
(2)県立菰野高等学校 教諭(男性62歳)
・ 根拠法令 地方公務員法第29条第1項第1号及び第3号
・ 処分内容 減給10分の1、1月
・ 概 要
上記の者は、令和5年9月10日、同校硬式野球部の練習試合中にミスをした部員1名に対し、反省を促すために走るよう命じた際、時間や距離等を明確に指示しなかったことから、結果として、部員に昼食を取らせることなく断続的に2時間程度走らせることとなりました。
また、令和5年11月19日、練習試合前のノック練習中にミスをした別の部員1名に対し、腹を立てた同人は、3メートルから4メートルの至近距離から1球ノックをしました。ワンバウンドしたボールが左腕の肘の下辺りに当たったことにより、3日間程度腫れるけがを負わせました。
さらに、令和6年3月7日、練習中にスマートフォンを触っていた別の部員1名に対し、練習中はスマートフォンを触らないという同部内のルールを守らなかったことに腹を立てた同人は、胸ぐらを2、3秒程度掴みました。
これらの体罰の他に、複数の部員に対し、「へたくそ」、「馬鹿野郎」、「殴らせろ」、「殴ってくださいと言え」等の不適切な発言を行いました。
なお、教諭は、平成16年10月18日、体罰により「文書訓告」の措置を受けています。
・ 管理監督責任
同校校長に対し、管理監督責任として文書厳重注意を行いました。
3 文書訓告に係る対象者、措置内容及び対象事案の概要
・ 対 象 者 県立高等学校 教諭(40代)
・ 措置内容 文書訓告
・ 概 要
上記の者は、令和5年5月10日、同校硬式野球部の練習中にミスをした部員1名に対し、しっかり取り組むよう指導する際、右手の平で左頭部を1回叩き、令和6年7月22日、練習試合中にふがいないプレーをした同部員を指導した後、自らの感情を抑えることができず、キャッチャーミットをベンチにたたきつけました。
また、令和5年5月19日、ゴロの捕球練習中に腰の高い姿勢の別の部員1名に対し、腰を落として捕球するよう指導する際、同人は、右手の平で頭頂部を押さえるようにして1回叩きました。
さらに、令和5年12月9日、練習前のトレーニング中に腕をあまり曲げずに腕立て伏せをしていた別の部員1名に対し、深く腕立て伏せをするよう指導する際、同人は、右足つま先で左側頭部を2回つつき、令和6年4月18日、同部コーチから授業態度について注意を受けていた同部員に対し、同部員の後ろを通りかかる際、同人は、右手の平で右後頭部を2回叩きました。
4 今後の対応
児童生徒の健全な育成を指導する責任を負う教職員によるこのような行為は、学校教育に対する県民の信頼を著しく損なうものであり、コンプライアンスの推進に県をあげて取り組んでいる中、かかる事案が発生したことを重く受け止めています。
(1)交通事故防止については、思い込みによる運転や漫然と運転することが事故の原因となることを改めて周知し、教職員一人ひとりが、自動車の運転に伴う責任を自覚するとともに、あらゆる機会を捉え、交通ルールの遵守など交通事故防止の取組を進め、信頼回復に努めてまいります。
(2)体罰及び不適切な言動の根絶に向けては、今回の事案がともに部活動において、これくらいであれば指導の範疇であると誤って認識していることや、自らの感情をコントロールできないことが原因で、体罰や不適切な言動を起こしていることから、10月に三重県部活動ガイドラインに基づいた部活動運営の実施に向けて、体罰及び不適切な言動を未然に防止することを目的とした部活動指導者対象の研修会を実施します。また、どのようなものが体罰及び不適切な言動に当たるのかや、それらが児童生徒にどのような影響を与えるのかについて理解させることを目的とした研修動画を新たに作成し、県立学校のすべての教職員が動画を視聴することにより、児童生徒への体罰及び不適切な言動の根絶につなげてまいります。
県立学校においては、すべての教職員に事案の内容について周知するとともに、県立学校長会議でこのことを取り上げたうえで、各学校の職員会議において服務規律の確保を徹底してまいります。
小中学校においても、市町教育委員会を通じて、今回の事案、および、県立学校における取組を周知し、体罰の根絶につながるよう取り組んでまいります。