2004(平成16)年度 当初予算 施策目的評価表
2004(平成16)年度 当初予算
施策目的評価表
施策名
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412 大気環境の保全 |
評価者
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環境部地球環境生活環境分野 総括マネージャー 松林万行
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059-224-3360 soshikik@pref.mie.jp |
評価年月日
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03/11/25 午後 7:00:11 |
施策の目標
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【誰、何が
(対象)】
身の回りの大気環境が
【どのような状態になることを狙っているのか
(意図)】
環境基準を達成している
施策の数値目標及びコスト
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2001 (H13) |
2002 (H14) |
2003 (H15) |
2004 (H16) |
2006 (H18) |
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環境基準達成局率 (%) [ 目標指標] |
目標
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77
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83
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97
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実績
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77
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66
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必要概算コスト(千円)
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401,139
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422,232
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554,711
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715,088
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0
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予算額等(千円)
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255,680
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260,699
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335,961
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385,944
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概算人件費(千円)
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145,459
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161,533
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218,750
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329,144
|
0
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所要時間(時間)
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34,551
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37,566
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51,714
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77,812
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人件費単価(千円/時間)
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4.21
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4.30
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4.23
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4.23
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必要概算コスト対前年度(千円)
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21,093
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132,479
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160,377
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-715,088
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施策の数値目標に関する説明・留意事項
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大気環境基準達成局率=環境基準達成局数/全大気環境測定局数 環境基準達成局数:大気環境測定局において測定している物質(二酸化硫黄、二酸化窒素、浮遊粒子状物質)の全てが環境基準を達成した大気環境測定局数 2003 年度全大気環境測定局数:30 |
2003( 平成15)年度の取組内容 |
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【これまでの取組内容と成果(見込み)、成果を得られた要因と考えられること】
大気環境や発生源の常時監視を実施し、その結果をリアルタイムで公表しています。特に光化学スモッグ対策としては、夏季、気象観測結果を基にオキシダント濃度の当日予測を実施し、関係事業所等に情報提供を行っています。また、北勢地域の自動車排出ガス測定局では、自動車交通に起因して二酸化窒素や浮遊粒子状物質(SPM)が環境基準を超過していることから、事業者、市町村、国等と連携して総合的に自動車環境対策を進めるための「三重県自動車排出窒素酸化物及びSPM総量削減計画
(総量削減計画)」を策定し、低公害車や自動車排出ガス中の大気汚染物質低減装置の導入支援等に取り組んでいます。自動車環境対策の効果は、今後徐々に発現すると予想されますが、現時点では、目に見える成果を得るまでには至っていません。化学物質対策については、「特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律(PRTR法)」に基づき化学物質の移動量・排出量の把握を行うとともに、大気環境中の有害化学物質の調査を実施しています。地球温暖化防止対策として三重県地球温暖化対策推進計画(チャレンジ6)の実効性を上げるため、二酸化炭素等温室効果ガスの県内排出量の6割を占める産業部門については、事業者の地球温暖化対策実行計画の策定を進めています。また、増加の著しい民生、運輸部門については、低公害車フェアやエコポイント事業等の普及啓発を実施するとともに、県民一人ひとりの主体的取り組みを促進するためのシステム構築に取り組んでいます。しかしながら、民生、運輸部門の温室効果ガスの増加傾向を減少傾向に転ずるまでには至っていません。
【翌年度以降に残る(見込みの)課題、その要因と考えられること】
2002
年度北勢地域の大気環境測定局では、20局中10局が二酸化窒素やSPMの環境基準を超過していました。特に、自動車排出ガス測定局では、5局中4局が環境基準を超過するなど、自動車交通の集中が環境基準超過の主要因となっています。このため、2010年度を目標とする総量削減計画に基づき、今後も継続して自動車環境対策を進めていく必要があります。
また、化学物質については、人の健康や生態系に対する影響を未然に防止する観点から、住民、事業者、行政による化学物質の情報の共有を進め、環境リスクの低減に取り組んでいく必要があります。地球温暖化防止対策については、その効果を実感することが難しいことから、個々の取り組みが進みにくく、特に、運輸・民生において、二酸化炭素等の温室効果ガスの排出量の増加傾向が大きくなっています。このため、京都議定書の第一約束期間(
2008~2012年)に予想される国内の削減対策に、県内で混乱を来すことなく円滑に対応できる体制づくりを進める必要があります。また、大気汚染物質の低減に向け、そのメカニズムを解明するため、大気汚染物質の調査研究に取り組む必要があります。
2004( 平成16)年度の取組方向 |
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安全で安心な大気環境を確保するため、大気環境や発生源の常時監視を引き続き実施するとともに、光化学スモッグ対策、自動車環境対策、化学物質対策、地球温暖化対策等に取り組みます。特に、北勢地域の自動車環境対策については、総量削減計画に基づき県民、事業者、市町村、国、近隣県と連携して取り組みます。化学物質対策については、PRTR法に基づき化学物質の移動量・排出量を把握し、事業者による化学物質の適正な管理や自主情報公開を促進するとともに、大気環境中の有害化学物質の調査に引き続き取り組みます。地球温暖化防止対策については、チャレンジ6の削減対策を実践するため、三重県における活動拠点を整備し、普及啓発や情報提供等を行うとともに、地域の実状に応じた効果的な温室効果ガス削減を進める活動体制の整備を促進し、地域が実施する取り組みの支援を行います。さらに、県民一人ひとりが日常生活において自主的に展開する温室効果ガス削減活動を支援するとともに、事業者等の温室効果ガス削減を進めるための具体的で実効性のある仕組みづくりなどに取り組みます。また、大気環境の調査研究については、大気環境中の浮遊粒子状物質や酸性雨などの調査研究に取り組みます。
2004( 平成16)年度 構成する基本事業間の戦略(注力、改革方向) |
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基本事業名
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担当チーム
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注力
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総括マネージャーの方針・指示
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基本事業の数値目標
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目標値
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達成状況
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改革方向
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実績値
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環境部大気環境チーム
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→
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県民の安全と安心の観点から大気環境や発生源の監視を徹底すること。また、事故時の迅速かつ的確な対応等 リスク管理に万全を期すこと。
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工場・事業場の排ガス検査適合率
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100 % |
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環境部大気環境チーム
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↑
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特に排出量の増加の著しい運輸、民生に対し効果的な削減が行われるような具体的な仕組みを構築すること。
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二酸化炭素排出量
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7493 千t-c |
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環境部大気環境チーム
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↑
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総量削減計画の進行管理を着実に行い、その実効性を確保すること。
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NO2 ・SPM環境基準達成局率 |
83.3 % |
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環境部化学物質対策チーム
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↑
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安全で安心な県民生活を確保するため、有害化学物質による環境リスク低減や管理の情報公開を進めること。
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有害化学物質に係る環境基準達成地点率
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98 % |
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科学技術振興センター
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→
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大気環境中の浮遊粒子状物質の実態把握に関する研究を行うとともに、酸性雨の調査研究を継続すること。
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大気環境の保全のための技術開発件数および実態調査件数
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2 件 |
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主な事業
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1 大気及び水質テレメータ維持管理費【基本事業名
41201 安全・安心な大気環境の確保】
当初予算額:
136,852(千円)
事業概要:大気及び水質テレメータシステムにより環境及び発生源の常時監視を行い、県民の健康の保護及び生活環境の保全を図ります。
2 <新>地球温暖化防止活動推進センター事業費【基本事業名
41202地球温暖化防止の推進】
当初予算額:
1,606(千円)
事業概要:
三重県における地球温暖化防止の活動拠点を整備し、温暖化防止対策を進めます。
3 空気さわやか21推進事業費【基本事業名
41203 自動車環境対策の推進】
当初予算額:
20,780(千円)
事業概要:
自動車NOx・PM法に基づく対策地域内の大気環境を改善するため、窒素酸化物等の汚染物質の排出量の少ない天然ガス自動車を導入する事業者に対し助成を行い、その普及を図ります。また、ディーゼル車からの黒煙の排出を減少させるため、ディーゼル微粒子除去装置の導入について助成を行います。
4 ダイオキシン類等環境調査事業費【基本事業名
41204 化学物質に起因する環境リスク低減の推進】
当初予算額:
47,356(千円)
事業概要:
ダイオキシン類について環境調査を行い、県内の汚染状況を把握するとともに、廃棄物焼却施設等の発生源に対する適正な管理を指導します。環境調査で環境基準を超過した場合は詳細調査を実施します。過去に調査した結果、環境基準を超過した地点においても、引き続き詳細調査を実施します。また、これらの調査結果を公表します。
5 <新>環境大気中浮遊粒子状物質の実態調査研究費【基本事業名
41205大気環境保全の研究の推進】
当初予算額:
808(千円)
事業概要:
大気中の多環芳香族炭化水素類およびそのニトロ誘導体の調査を実施し、自動車NOx・PM法施行による効果の変遷を明らかにするとともに、粒径別の粒子量を調査し、今後環境基準に設定されることが予想される粒径の小さい浮遊粒子状物質(微粒子)の実態を把握していきます。また、金属成分やイオン成分分析により発生源寄与率に関する調査研究を実施します。