この城は、16世紀中頃に、曽根浦などの集落の人びとが治安維持のために近江から招いた佐々木宇右衛門(曽根弾正)によって築城されたと伝えられています。城から見下ろすことができる海沿いには熊野参詣道が通っており、やはり佐々木宇右衛門が曽根新田関所を設けていたとされます。
城跡は複数の曲輪で構成されており、こうした曲輪や尾根を断ち切るように掘り込まれた堀切など、遺構が良好に遺存しています。
現在、城跡は尾鷲市の史跡に指定されており、春先にはムラサキオンツツジの花が咲き誇る名所としても知られています。

城跡にある碑と説明板

堀切の様子
おもな時代:室町時代後期(戦国期)
遺跡の所在地:尾鷲市曽根町
発掘調査発掘調査報告書のリンク:『三重の中世城館』(1976年)