縄文時代早期の遺構としては、平成24年度の第1次調査で、竪穴建物6棟、煙道付炉穴11基などが検出されました。煙道付炉穴は、薪をくべる焚口と煙道をつなぐように掘られたトンネル状の炉で、縄文時代早期に多くみられます。これらの遺構からは、大川式と呼ばれる押型文土器(型を彫り込んだ棒などを転がして文様を付けた縄文土器)が出土しました。また、礫器や磨石、石皿などの石器も複数出土しています。
主要な縄文時代早期の遺構は、直径40mほどの範囲に集中しており、ごく少数の竪穴建物と煙道付炉穴が、一定の範囲の中で何度か造り替えられた結果を示すとみられます。伊勢地域南部におけるこの時期の集落の実態を知るうえで、良好な事例といえます。

煙道付き炉穴 第1次調査区
おもな時代:縄文時代早期・室町時代
遺跡の所在地:大紀町野添
発掘調査発掘調査報告書のリンク:
『野添大辻遺跡(第1次)発掘調査報告』(2014年)
『野添大辻遺跡(第2次)発掘調査報告』(2015年)
『野添大辻遺跡(第3次)発掘調査報告』(2016年)
『野添大辻遺跡(第4次)発掘調査報告』(2017年)