この遺跡では、下水管等の埋設工事に伴って発掘調査が数回行われています。いずれも小規模な調査で、建物跡などは確認されていませんが、中世の溝や土坑(穴)などが検出されています。
また、第5次調査では多数の貝殻を含む土層が検出されました。この土層は鎌倉時代に堆積したと考えられ、メガイアワビ、サザエ、ボウシュウボラなどの貝殻が確認できました。これらの貝には大型のものが多く、食用として漁労によって採集されたと考えられます。
江戸時代には南張の集落と付近の集落との間に漁場をめぐる争いがあったという記録もあり、鎌倉時代以来、付近の海での漁労が主要な生業として連綿と続いてきたことがうかがえます。

貝殻を含んだ土層

出土した貝殻
おもな時代:鎌倉時代から江戸時代
遺跡の所在地:志摩市浜島町南張
発掘調査報告書のリンク:
『南張貝塚(第1・2・3次)発掘調査報告』(2010年)
『南張貝塚(第4・5次)発掘調査報告』(2014年)