特に注目されるのは、弥生時代中期の水利施設である井堰が発見されたことです。井堰は、2条の小規模な溝の合流点に設けられており、水の流れを一定の方向へ導きコントロールする目的で造られたと考えられます。
井堰本体は、多数の杭を列状に打ち込み、横木を渡すなどして造られています。また、基底部には、木の枝葉を敷き詰めて土砂の流出を防ぐ、敷葉工法といわれる技術が用いられていたようです。
この井堰が造られたのは、出土した土器や井堰に使われた木の年代測定結果などから、弥生時代中期でも前半(中期前葉~中葉)と推定されます。三重県内では最古級の井堰で、弥生時代における水利技術の発展を知るうえで貴重な遺構といえます。

弥生時代の井堰の一部

井堰の発掘調査の様子
おもな時代:弥生時代中期
遺跡の所在地:鈴鹿市御薗町・越知町
発掘調査報告書のリンク:
『一般国道23号中勢道路(7工区)建設に伴う 森ヶ坪遺跡発掘調査報告』(2018年)